スマホの月々の費用って結構高いですよね。少しでも節約しようとその内容を確認しても、いったいどのような仕組みになっているのかよくわからない、という声が多く聞かれます。
なぜこれほどまでスマホ代金の仕組みはややこしくなっているのでしょうか。
そこには、高価なスマホ端末を2年ごとに更新してもらうためにという、大手携帯キャリアが抱える事情があるのです。そのためにあえて複雑で理解しにくい仕組みが組まれているのです。
しかし、ややこしいとばかり言っていても仕方がありません。ここでは、docomoの料金体系と、格安SIMの代表としてIIJmioのそれを比較しながら解説をしていきたいと思います。
もくじ
docomoの料金体系


1-1 基本は端末代金を分割で支払い
docomoだけでなく大手キャリアでは、まずは端末を選ぶことから契約の手順が始まるようになっています。
こうして、端末代金を分割払いしてもらうことで、iPhoneに代表される高機能で高価な端末が飛ぶように売れているのです。そのために、月々の支払いが高くなるのも仕方がありません。
ということは、月々の利用料から約5,000円を差し引けば、それがdocomoでの端末代金以外の利用料と言えます。


シュミレーション結果では、iPhoneXの端末代金を含む月々の利用料は概ね10,000円ほど。
すなわち、端末代金がだいたい5,000円に、利用料が同じく5,000円程度と考えて良いのではないでしょうか。
- 端末代金 iPhoneX(64GB) 24分割
- 通話料かけ放題を含む基本料金(2年間の定期契約あり)
- データ通信3GB
- インターネット接続サービス料
- 各種割引
1-2 通話料はかけ放題が多い
docomoの契約で多いのは、通話料かけ放題のプランだそうです。一定金額を払えば、国内通話は一部をのぞいて完全にかけ放題になるというものです。
そのほかにも、5分以内の通話が無料になるプランや、プランに関係なく家族間通話が無料になるサービスも存在します。
1-3 2年縛りが基本
docomoなどの大手キャリアの料金体系は、定期的に端末を販売することが第一の目的です。中でも端末代金の回収が終わるまでの途中解約の防止と、分割払い終了後に再び機種変更を促すことに重点を置いているため、「2年縛り」が基本となっているのです。
最近では総務省からの指導もあり、2年縛りに対する考え方も少しずつ変化してきた感があるものの、上記のような事情があるため「2年縛り」の完全廃止は当分なさそうです。
IIJmioの料金体系


2-1 機種は持ち込み、または一括購入が多い
格安SIMを利用される方の多くは、その月々の料金の安さが目的です。
そのため、大手キャリアで使われていた、ちょっと古いが高性能な端末を継続利用されるか、もしくはミドルレンジのSIMフリー端末を購入されるパターンが多いようです。
iPhoneに代表される高性能端末は、新品なら1台10万円以上しますが、ミドルレンジSIMフリー端末なら、その半額程度で手に入ります。当然その分の月々負担額は下がるわけです。
端末代金がなければ、その分月々のスマホ代は安くなります。
IIJmioの平均的な利用料は、3,000〜4,000円/月程度だと言われています。前項でのシュミレーションでは、端末代を除いたdocomoの利用料は概ね5,000円程度でしたから、端末代金を除いた純粋な利用料だけを比較しても2割以上安いことになります。
2-2 完全なかけ放題プランはなし
ただし、docomoと違いIIJmioでの通話には費用が発生します。
docomoの通話単価は、30秒/20円 です。それに対してIIJmioでは、30秒/10円(みおふぉん利用時)となっているために、かけ放題を使わないなら、IIJmioの方が断然お得です。
その通りです。たくさん通話される方にとっては、多くの通話料が発生する格安SIMは適していないのかもしれません。
それ以下の方なら、完全なかけ放題プランなど必要ないと言えそうです。
2-3 家族でシェアするとお得
IIJmioの場合、一つの契約プランで複数のスマホを利用する方法があります。
割り当てられたデータ使用量を分け合う必要があるものの、追加SIMの費用を払うだけで、複数のスマホが利用できるために大変お得なシステムです。
注意点


3-1 docomoはサービスが充実した上での料金
docomoの料金が高いことも、仕組みが複雑であることも、多くの方がすでにご存知です。それでも多くの方がdocomoで契約されているのはなぜでしょうか。
その理由は「サービス内容」です。
docomoでは全国にたくさんのリアル店舗を展開し、契約や手続きについてだけでなく、スマホの修理や操作方法の質問に到るまで、きめ細かなサービスを行なっています。
また、データ通信速度でも格安SIMとは比較にならないくらい、圧倒的に安定したスピードを維持できるような通信品質を提供しています。
3-2 IIJmioは安いが、基本的には自分で調べる
若者を中心に「わからないことは自分で調べるよ。その代わり安くしてね。」といったニーズに合うのが格安SIMです。
特にIIJmioの場合、さすがにdocomoの通信レベルには負けますが、格安SIMの中では群を抜く品質を安定して提供していると好評です。
何よりも圧倒的に安い利用料金が魅力です。「そのために自分で調べる必要があるのなら、それはしかたがない。」と思える人にはぴったりではないでしょうか。
まとめ
IIJmioとdocomoの違いについて詳しく見てきましたが、いかがでしたか。
大手キャリアの料金が高い理由について納得が行くでしょうか。
万全のサービス体制を求めるのなら、大手キャリアの方が満足感が大きいでしょう。しかしその分費用は高くつきます。
スマホ利用に必要な、本来のサービスについては全く問題ないと言えるIIJmioですが、さすがにdocomoが提供するサービス内容とは比較になりません。それが分かった上で格安SIMを選ぶのであれば、十分に満足できる内容をとても割安な金額で利用できると言えるのではないでしょうか。