世の中に比較的割安な商品は多く出回っていますが、「やはり値段なりの品」であることが多いのも事実です。
新しく格安SIMを検討される方の多くは、「その安さ」に魅力を感じているのでしょう。しかし、安いが故に使い勝手が悪いのでは・・・という不安があるではありませんか。
この記事では、IIJmioの利用料が安い理由と、大手キャリアと比較した時に劣るサービスについて、解説していきます。
もくじ
IIJmioと大手キャリアの月額料金比較


1-1 docomoの月間利用料シュミレーション


docomoの料金シュミレーションの結果です。
- iPhoneXを2年間の分割払い
- かけ放題のプランで、国内通は通話時間に関係なく無料
- 月間のデータ量は3GB
という条件でのシュミレーションです。
docomoでの販売価格は置いておくとして、上記iPhoneをApple Storeで24回払いにすると、月間おおよそ5,000円弱の支払いになります。
1-2 IIJmioの月間利用料シュミレーション
IIJmioの料金体系は、シンプルでわかりやすいことが特徴です。
一人で月間3GBまでのデータ量とし、音声通話機能付きSIMを契約した場合のシュミレーションです。


docomo | IIJmio | 差額 | |
月間利用料 | 10,395円 | 2,624円 | 7,771円 |
機種代金 | 約5,000円 | なし | 約5,000円 |
機種代金以外の金額 | 約5,000円 | 2,624円 | 2,376円 |
通話料単価 | 20円/30秒 | 10円/30秒 | 半額 |
IIJmioのシュミレーションには、機種代金が含まれていません。端末を持ち込みで利用するなら圧倒的に安くなりますし、同等の機種をSIMフリーで用意したとしても、月間の利用料は半額程度になるということですね。
端末代金を除く、ほぼ同等のサービスでの比較でもこれほど大きな差がつくのです。
一体その理由は何なのでしょうか。
格安SIMの料金が安い理由


2-1 回線を維持管理する費用が無い
IIJmioなどの格安SIMは、MVNOと呼ばれる「仮想移動体サービス事業者」です。本来、通信事業者は自前で通信設備を設置し、維持管理を続ける必要があります。
しかし、すでに国内に完成している通信設備を、新たに設置することは費用的にも無駄であり、何より国からの免許が交付されません。
そこで、docomoのような大手キャリアに使用料を払うことで、通信設備を借り受けて携帯電話サービスを一般ユーザーに提供するのがMVNOです。
MVNOは、回線の賃貸料金は支払いの義務があるものの、回線の維持管理にかかる費用については負担する必要がありません。
その結果、割安な料金でサービスを提供できるのだとしています。
2-2 リアル店舗がない
スマホや携帯電話を買う時には、どこに行きますか。
購入時だけでなく、スマホに関する手続きや端末の修理や操作方法の相談まで、なんでも気軽に無料で相談することができます。
多数のリアル店舗は、それだけ経費がかかります。 ユーザーの安心感に繋がっているためにその必要性を否定はしませんが、手続きや相談が必要がない方にとっては費用だけの負担になってしまいます。
格安SIMのIIJmioでは、携帯電話やスマホの通話やデータ通信の品質に関しては多くの経費をかけますが、それ以外のサービスについては、利用料の安さと引き換えに限りなく削減しているのです。
これが、IIJmioの安さの秘密なのです。
2-3 シンプルな料金体系
以前から問題視されていることですが、大手キャリアでは「2年縛り」が基本となっています。
大手キャリアでは、定期的に高価な端末を購入してもらう必要があるので、端末の値引き販売にとても力を入れています。最新の端末を半額や実質無料で放出してでも、端末の販売数量を増やす必要があるからです。
この仕組みがバレにくくするために考え出されたのが、「料金設定の仕組みを複雑にすること」だったのです。
格安SIMには、高価な端末をたくさん売らなければならない事情などありません。そのために、最低利用期間の設定はあるものの長くても1年程度、その後は自動継続されることもなく、料金プランの設定もきわめてシンプルなのです。
IIJmioと大手キャリアのサービスを比較


格安SIM各社は、通話やデータ通信にまつわる部分以外のサービスを極力削減しているとお伝えしました。
では、大手キャリアと比較してどのようなサービスが削減されているのか見てみましょう。
3-1 手続きはネット経由で自分で行う
多くの格安SIMには、前項でお話しした通りリアル店舗窓口が存在しません。
自分で行うと言われると、面倒だ、ややこしそうだ、とマイナス面にばかり目が行きますが、リアル店舗のように営業時間に縛られないために、24時間いつでも手続きができるというメリットもあるのです。
そもそも手続きは、申し込み時や解約時など限られた時にしか発生しません。そのためだけにリアル店舗の経費を、ユーザー全員で均等に負担するのも勿体無い話ではないでしょうか。
3-2 端末の修理も自分で手配・代替機もなし
大手キャリアの窓口では、端末の販売も行なっていたために、端末に関するサポートも手厚く行われていました。
格安SIMでは一応端末の販売も行なっていますが、基本は回線の契約がメインです。そのため、端末についてはユーザーが自分で面倒をみなければなりません。
とはいえ、スマホなどは電化製品であるために、その販売店がサポートを行なってくれます。
代替機の問題などは自己防衛することが可能です。単純に、引退させた古いスマホを手元に1台残しておけば良いのです。新しい端末が用意できるまでの繋ぎの役割であれば、数年前のスマホでも十分役に立つことでしょう。
3-3 問い合わせは、チャットかメールが基本
IIJmioへの問い合わせ手段は複数用意されています。リアル店舗がないために、窓口ではなく直接IIJmioへ問い合わせをする形になります。
ただし、電話窓口に関しては通話料が必要です。フリーダイヤルのように便利なものは用意されていません。それならメールでの問い合わせで十分かと思いますが、どうでしょう。
3-4 利用料の支払いはカード払いの一択
格安SIMの契約には、クレジットカードが必要になります。カードでの支払い方法しか用意されていないのです。
一般のサラリーマンであれば、ほとんど問題ないのですが、学生さんや自営業の方などの中にはクレジットカードをお持ちでない方もおられます。
格安SIMの契約には、クレジットカードの信用情報が利用されているために、その他の支払い方法が用意されていないのです。この事は、今後も変わることはないでしょう。
まとめ
格安SIMの利用料が安い理由が伝わりましたか。
意味がわからない安売りは、少し気持ち悪い気がしますし、「安物買いのなんとか」になりかねないと警戒しますよね。
格安SIMが安い理由は明確です。リアル店舗が無いことと、通信設備を借り受けていることが大きな理由でしたね。
手続き等、少しややこしいと思われるかもしれませんが、実際には特に問題にはなりません。なにより大手キャリアの半額程度でスマホを利用できるのであれば、たいした問題では無いでしょう。
是非、勇気を出して一歩踏み出しましょう。