家族で格安SIMへの切り替えを検討している方にとって、IIJmioのファミリーシェアプランって気になりますよね。かつて私もそんな一人でした。
しかし、いろいろ調べてみたものの「結局合計でいくらなの?」という部分が、最後までよくわかりませんでした。
答えを先に言っちゃうと、夫婦でファミリーシェアプランを契約し、音声通話SIMを各1枚ずつ(夫婦で合計2枚)利用した時の基本料金は3,960円/月です。これに通話料と消費税(あとユニバーサルなんとかも)を足したものが月間スマホ料金です。
それでは、IIJmioのファミリーシェアプランについて詳しく見ていきましょう。
もくじ
IIJmioのファミリーシェアプランとは
1-1 基本料の計算方法
IIJmioのファミリーシェアプラン = 3,260円/月という表示はIIJmioのホームページでも確認できます。その中には何が含まれた金額なのでしょうか。慣れてない方には今ひとつよく分かりませんよね。
IIJmioの料金体系は以下のようになっています。


つまり、上記の ファミリーシェアプラン = 3,260円/月 という契約内容は、一人でファミリシェアプランに加入して、音声通話機能付SIMカード1枚を利用する時の金額です。
月額料金2,560円+音声通話付帯料700円=3,260円
ということですね。
夫婦二人でファミリーシェアプランの場合なら
月額料金2,560円+音声通話付帯料×2で1,400円=3,960円
になるわけです。
1-2 同一IDで利用する必要あり
ファミリーシェアプランは複数のSIMカードを「同一名義」で登録する必要があります。MNP予約番号の名義が揃っていなければ、ファミリーシェアプランに申し込む事ができません。
大手キャリアでは、夫婦の2つの回線をそれぞれ別々の名義として登録していても家族として扱われました。しかし、IIJmioではファミリーとして登録するためには1つの名義にまとめる必要があるのです。
そして、最大のポイントはIIJmioでは名義変更ができないと言う事です。
この件は、あとで詳しく解説します。
ファミリーシェアプランのメリット


2-1 最大10枚
ファミリーシェアプランのポイントは、一人で10枚までSIMカードを発行できることです。ただし、音声通話機能付きは最大5枚までとの制限があります。
格安SIMは、一部テザリングに問題がある場合があります。これは使用されているスマホの機種によってその可否が決まるのですが、テザリグが必要になるそれぞれのモバイル端末にSIMを挿せば一気に問題解決します。
なによりテザリングは、切り替え操作が面倒であったりバッテリーの問題もあるので、たくさんSIMカードが発行できるのであれば、それに越したことはありません。
そんなに大きな金額の負担ではないですよね。
2-2 タイプDとタイプAの混在もOK


IIJmioのホームページから抜粋
たくさんのSIMカードを発行するときに、IIJmioなら「タイプD」と「タイプA」を混在させることが可能です。家族が所有する端末によってdocomo回線でもau回線でも自由に選択できるのです。マルチキャリアならではのメリットです。
2-3 通話料がお得
IIJmioでは、ファミリー通話の割引制度があります。実は、ファミリシェアプランを利用される方の目的はここにあるのです。通話料が高い格安SIMの通話料を抑える手段として有効だということです。
その内容は、同一mioID 間の通話ならその通話料が20%offになるという制度です。さらにこの割引は『みおふぉんダイアル』の割引に上乗せされるので、組み合わせることで60%割引になるのです。
通常の通話料は 20円/30秒ですが、8円/30秒まで割り引かれます。
かけ放題のプランが存在しない格安SIMにとって、この通話料割引の制度は非常にありがたいと言えます。
ファミリーシェアプランのデメリット
3-1 料金的なメリットは薄い
プランの基本料金だけで見たときには、あまりファミリーシェアプランの金銭的メリットはありません。ほとんどの方の目的は「ファミリー通話割引」です。
たとえば夫婦2人でファミリーシェアプランを組むと3,960円/月でした。
月間データ容量を同じにする意味で、夫婦が別々にライトスタートプランに加入すると、合計で4,440円/月です。
ところがデータ容量を夫婦合計12Gも必要としないなら、ミニマムスタートプランで別々に加入すれば、合計3,200円/月です。こちらの方が圧倒的に安いですね。
また、家族3人で加入するならファミリーシェアプランで計算すると4,660円/月、ミニマムスタートプラン×3回線なら4,800円/月。ほとんど差がなくなってしまいました。
3-2 長得では1つだけ
IIJmioには3年以上の長期契約者に対して『長得』という優遇サービスがあります。年間3Gのデータクーポンをもらえるなど、年間およそ1万円相当にもなる非常に高優遇が受けられるのですが、これは1つのmioIDに対して1つだけの優遇です。
すなわち家族がバラバラに契約していると、回線数に合わせて優遇が受けられるのです。ところが、ファミリーシェアプランの場合はmioIDが1つだけなので、SIM発行枚数に関係なく優遇サービスも1つしか受けられません。
この点も大きなデメリットですね。
3-3 他の選択肢(驚きの金額!!)
実はIIJmioでは、ファミリーシェアプランだけではなく、他のプランでも追加SIMが発行できます。
一般的には、自分のタブレット用に追加SIMの発行をするためのサービスなのでしょうが、実は2枚とも音声機能付きSIMの発行も可能です。
ミニマムスタートプランを夫婦で分け合えば、一人当たりデータ容量が1.5Gで、
月額料金900円+音声通話付帯料×2で1,400円+追加SIM利用料400円=2,700円
ということになります。これ、一人あたりの月額料金ではなくて夫婦での合計ですよ。すごくないですか。
通話料や消費税が別とは言え、もはやスマホの料金とは思えないですね。
ただし注意があります。


IIJmioホームページから抜粋
ファミリーシェアプラン以外のプランでは、2回線同時にMNP転入することができません。(ファミリーシェアプランなら、3回線まで同時にMNP転入が可能です。また、3枚以内の同時発行ならSIM追加手数料は不要です。)
いえいえ、同時に手続きができないだけで翌月以降に時期をずらせば、1回線目にSIMを追加する形でMNP転入が可能です。ただし、その際にSIM追加手数料2,000円が発生します。
夫婦で同時にMNP転入をお考えなら、まずはファミリーシェアプランにMNP転入し、翌月以降にプラン変更するしかないですね。
そもそも大手キャリアでの更新月の関係で、夫婦のIIJmioへの乗り換え時期って大抵はズレますよね。そうだとしても、SIM追加手数料2,000円は必要ですが一人目がどのプランを選択していてもMNP転入が可能という訳です。
注意点(とっても重要)
先にも触れましたが、IIJmioでファミリーシェアプランを利用するためには、家族の名義を一つにまとめる必要があります。しかし、IIJmioに加入した後に名義を変更する手段がないため、すでに家族がバラバラの名義でIIJmioに加入していると、ファミリーシェアプランを利用することができません。(電話番号の変更が可能なら簡単ですけどね)
また、同一mioIDでないと本当に家族であってもファミリー通話割引が受けられないのです。この辺りの融通が効かないものですかね。
では、夫婦揃ってIIJmioへMNPしたい場合はどうすれば良いのでしょうか。
答えは簡単です。
『大手キャリアでMNP予約番号をもらう前に名義変更を行い、夫婦の回線名義を揃えておく』
でした。
特に難しい事ではないのですが、手順を間違えると後戻りできませんので注意しましょう。
まとめ
IIJmioのファミリーシェアプランについてまとめてきましたが、疑問は解決したでしょうか。
大手キャリアとは、サービス内容もプランの料金体系も違うため、慣れない方には難しいかもしれません。でもこれでファミリーシェアプランの計算方法がわかりましたよね。
また、ファミリーシェアプランの目的は、通話料を抑えるための『ファミリー通話割引の適用』にあることはご理解いただけましたか。
このように、とても魅力的なIIJmioのファミリーシェアプランですが、スムーズに移行するにはいろいろ注意することがありましたよね。ポイントは2つでした。大手キャリアでMNP予約番号の手続きに入る前に必ず「名義を揃える」こと。それから、必要な方は「SIMロックの解除」の手続きですよね。
手順や注意点さえ知っていれば怖いことありません。手続きも実はとっても簡単です。ぜひIIJmioで、驚きのスマホ料金を体験しましょう。