家族のスマホ料金を節約したいとお考えのあなた。IIJmioのファミリーシェアプランって気になっていませんか。
格安SIMを検討する時に、ご自分のスマホ単体で考えるのであればあまり悩む必要は無いでしょう。なぜなら、自分の使い方に合わせて格安SIM事業者や料金プランを選ぶだけで良いからです。
しかし、家族全員のスマホをまとめて考えるなら、そう簡単にはいかないものです。
また、家族が今後どのような事を望んでいるのか、あるいは個々のデータ使用量の季節変動幅やよく利用する通話相手とその通話時間など、いろんな条件で合計利用料が変わってしまうからです。
なかなか難しい問題ですね。
そこで、この記事では
- IIJmioの「ファミリーシェアプラン」が、どのような利用方法に向いているのかという詳しい解説と、
- さらに、IIJmioには家族構成パターンによってどのような料金プランがあるのか
という2つの話をまとめていきたいと思います。
では、まずはファミリーシェアプランについての話を始めましょう。
もくじ
IIJmioの「ファミリーシェアプラン」とは
1-1 ファミリーシェアプランのメリット
① 多くのSIMカードを利用できるよ(SIM契約をまとめて管理できる)
携帯電話やスマホなどの契約は、一人で極端に多くの契約をすることが出来ません。
いつ頃からか、一人で通信事業者1社で契約できる契約数は5回線までと制限されるようになりました。(きっと2009年頃だったかな)犯罪の予防というか、犯罪で利用される携帯の大量不正契約の防止を図るためだったと記憶しています。
このために格安SIM各社でSIMカードを購入する時にも「5回線制限」が適応されることになり、それ以上の契約ができなくなっています。
すなわち、残りの5枚はデータ通信カードでの契約となるのですが、実は、このデータ通信SIMカード、スマホ以外の多くのモバイル端末(ノートパソコンやタブレットなど)を頻繁に外出先で利用される方にとっては、なくてはならない便利品なのです。
ノートパソコンを自宅外で利用する際には、多くの方がモバイルルーターやスマホのテザリングを利用されています。
テザリングを利用しようとすると、毎回スマホのWiFiをテザリングモード(インターネット共有)に切り替えて、パソコン側でもスマホからの電波を受信するように設定をやり直さなければなりません。
またパソコンの充電だけでなく、テザリングに利用するスマホやモバイルルーターのバッテリーも消費するため、いろいろと気をつけなければならない項目が増えることになるのです。
外出先での使用頻度が高い人にとって、一度経験すると手放せなくなるほど便利なものなのです。
このように便利に使えるSIMカードを、契約のたびに新規申し込みをおこなうことは面倒であり、その後の管理も大変になります。
② 家族間通話が安いよ(ファミリー通話割引で60%OFF)
ファリーシェアプランなら、5回線まで申し込みができるとお伝えしました。
すなわち、家族5人までならスマホを一つの契約にまとめることができるということです。
格安SIM各社の料金プランには、大手キャリアのように完全な通話無制限のプランというものが存在しません。そのため家族まとめてIIJmioへMNPした後は、家族間の通話であっても通話料が発生することになります。
スマホや携帯の通話料金は、大手キャリアでも格安SIMでも全て統一されています。通常の国内通話であれば 30秒ごとに20円の通話料が必要になります。


ところが、IIJmioのファミリー割引なら 60%OFF !
同じ30秒の通話でも8円ですむのです。


実は、IIJmioの「通話定額オプション」とファミリー割引を併用すれば、30分までの家族間通話が何度でも無料になる仕組みがあるのです。
詳しくは、こちらの過去記事をご覧ください。
③ データ容量を皆でシェア(データ容量が無駄になりにくい)
IIJmioでも、もちろん家族が個別に契約することが可能です。ただし、格安SIMでは、料金プランを解りやすくシンプルに設定していることが多いので、月間データ容量の選択肢はそれほど多くないですよね。


となると、家族の中に使い切れない人がいる場合にはどうなるのでしょうか。
それって、もったいなくないですか。もし、他の家族で3G/月では足りない人がいるのなら、分けてあげたいですよね。
スマホを利用される方の中で、専業主婦などの場合は通信の殆どをお家のWiFiから行う事があると言われています。また、高齢者の中には、そもそもデータ通信をあまり利用されない方もいらしゃいます。
そのような月間データ消費が少ない家族がいる場合でも、ファミリーシェアプランなら家族全員のデータ使用量の合計が12G/月なので、容量があまって消滅していく可能性が低くなります。
④ SIMカード3枚までは追加SIM利用料が無料
実はIIJmioの料金プランでは、ファミリーシェアプラン以外でも複数人数でデータ量をシェアする契約が可能です。
データ量をシェアする時と個別に契約する場合では、月間のスマホ料金はどのように違うのでしょうか。じっくり見てみましょう。
- ライトスタートプラン(音声通話機能付き) 1人分で1,600円/月
これは、[基本料金 900円] + [音声通話機能 700円] の合計金額です。
[基本料金] + [音声通話機能] × 2人分 + [追加SIM利用料 400円] で計2,700円です。
一つの料金プランで2枚のSIMカード利用する時には、基本料金に変わって追加SIM利用料が必要になるのです。すなわち個別に契約するよりもその差額金額(500円)だけ安く利用できるというわけです。
データをシェアする契約時には、[追加SIM利用料]が必要になるということはわかりましたよね。ただし、ファミリーシェアプランに限っては2枚目と3枚目のSIMカードを追加する際にはその費用が掛かりません。
図で見てみましょう。


そのために3人でファミリーを組む場合には、非常にお得であるということになります。(3人合計で月間12Gのデータ容量を使い切れる場合)
- ファミリーシェアプランプラン(音声通話機能付き) 4人分で5,760円/月
[基本料金 2,560円] + [音声通話機能 700円] × 4人分 + [追加SIM利用料 400円]
で、合計5,760円/月となります。
1-2 デメリットもあるよ
① 3台以上利用しないなら金銭的なメリットは薄い
ファミリーシェアプランは、複数のSIMカードを利用する時に便利な料金プランです。しかし、IIJmioでは他の料金プランでも2枚までのSIMカードを利用することが可能です。
② 通信制限を受ける時には、全員が影響を受ける
ファミリーシェアプランは、同一プランに複数枚のSIMカードを登録して利用する形になります。
それぞれのSIMカードごとに月間利用データ容量の制限を設けるわけでなく、あくまでも合計の使用量が12Gまで使えるという契約です。
③ 契約名義を揃えなくてはいけない
IIJmioでは、一つの契約にSIMカードを追加する場合には、回線の名義を揃える必要があります。しかしIIJmioでは、名義変更の手続を受け付けていません。(ご遺族による手続きの場合を除く)
そのため、家族でまとめてIIJmioのファミリーシェアプランに加入するためには、家族の回線契約のMNP予約番号を取得する前に、家族の代表者の名義に変更する手続きが必須となります。
大手キャリアでの名義変更手続きには費用がかからないので、特に問題は無いと思います。
このことは、大手キャリアからIIJmioへ移る時に、ファミリーシェアプランを選ぶか家族個別の契約を選ぶかの選択を、後から変更出来ないという事を示しています。
図で説明しましょう。


新たに家族でIIJmioへMNPする時に、別々の名義でファミリーシェアプラン以外の料金プランへ加入してしまうと、後にファミリーシェアプランに変更することが出来ないので、じっくり検討する必要があります。
④ 長得の恩恵は一人分しか受けられない
『長得』とは、IIJmioでの「長期契約者に対する優遇」のことです。IIJmioに3年以上連続で契約されている方には、いろいろな優遇を受けられるシステムが存在するのです。
『長得』に関する詳しい情報は、こちらの過去記事をご覧ください。
いろいろメリットの大きい『長得』の仕組みなのですが、あくまでも1契約につき1つだけの優遇となっています。SIMカード1枚に対して1つの優遇ではありません。
1-3 ファミリーシェアプランの利用が適している方とは
① スマホ以外の多くのモバイル端末を外出先でも利用する
ファミリーシェアプランの最大の特徴は、SIMカードを10枚までまとめて契約できる事にあります。まとめての契約であるために、SIMカードの追加や削減も手軽に行うことが出来ます。
IIJmioでの通常の初期費用は3,000円掛かります。それに対して、SIMカードを追加する際の費用は、1枚に付き2,000円と若干お得になります。
何よりも、複数枚のSIMカードを割安に利用できるメリットは大きのでは無いでしょうか。月間に利用できるデータ容量が12Gと少し多めであるために、契約の基本料が若干高めですが、その容量を全てのSIMカードの合計で使い切れる方には、たいへん適した料金プランと言えそうです。
② スマホ名義をまとめても問題ない家族がいる
IIJmioでファミリーシェアプランを契約するには、各回線の名義を揃える必要があります。
名義変更しても特に問題がないのであればよいのですが、中にはそうでない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その場合には残念ながらファミリーシェアプランにまとめる事ができません。
しかし、実家のご両親に安否確認の目的で携帯を持たせているような場合や、一人暮らしのお子さんのスマホ代金をまとめて支払っているような場合には、たとえ住所が違う家族であっても名義を揃える事さえできるのであればファミリーシェアプランにまとめることが出来ます。
月間で利用できるデータ容量が多いために、できるだけ沢山の回線をまとめるほうがお得だと思われます。スマホ回線の名義変更が可能な家族がたくさんいらっしゃる方にとっては有利な料金プランではないでしょうか。
③ よく家族間通話をする
ファミリーシェアプランの最大の魅力は、家族間の通話料金にファミリー割引が適用されることです。
しかし、家族間通話が割安であったり、条件次第では無料になるのであれば、わざわざそのような対策を取るまでもないですよね。
通常の通話アプリのほうが通話品質も高いですし、なにより手軽にお話することが出来ます。
④ 月間データ容量を使い切れない家族がいる
多くのスマホ利用者は、月間データ消費量が3G未満であるという報告があります。そうなると、IIJmioで一番容量の小さな料金プランであっても、データ量を使い切れない事が多いということになります。
その反面、もし家族内に「月間3Gでは足りないよ」という方がいるのであれば、あまったデータ容量を代わりに利用することが出来ますよね。
家族の中に、月々のデータ容量を頻繁に余らせている方がいるのなら、ファミリシェアプランの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
⑤ 自分一人で、10G/月以上のデータ容量が必要な方
IIJmioの料金プランは、月間に利用できるデータ容量に合わせて3つに区分されています。
そのうちファミリーシェアプランが、最大容量の12Gまで利用可能なプランになっています。
更にもっとよく使われる方には、大容量オプションが用意されており、
3,100円で20Gの増量、5,000円で30Gの増量が可能です。
しかし、「月間で20Gまでは使わないけど10G程度は十分に使うよ」という方は、一人でファミリーシェアプランを利用してもよいのではないでしょうか。
家族まとめてIIJmioに移る時に選ぶ料金プラン
2-1 夫婦2台のスマホだけの時は
ファミリーシェアプランは、もちろん2台のスマホで利用することが可能です。(1台でも可能です。)しかし、2台以下のスマホで利用する場合には、IIJmioの他の料金プランのほうがお得である場合が多いのでよく比較検討してみましょう。


2-3 夫婦と子供で、3台のスマホを利用するなら
3人以上での利用であれば、ファミリーシェアプランを検討する価値がありそうです。特にお子さんの通話相手は、お子さんの年齢が低いほどご家族宛の通話が中心になる傾向があります。
ファミリーシェアプランで通話料を安くすることが出来れば、さらに節約効果がアップしそうです。
2-4 家族で4台以上のスマホやモバイル端末を利用する時には
この場合にもファミリーシェアプランが効果を発揮しそうです。ただし、4枚のSIMカードでデータ容量をシェアするとなると、1枚あたり3G/月程度しか利用できません。不足する月には、『大容量オプション』などを上手に組み合わせましょう。
大容量オプションについて詳しい内容は、こちらの過去記事をご覧ください。
注意点
3-1 IIJmioでは名義変更を受け付けていない
以前は、ほとんどの格安SIMで名義変更の受付が出来ませんでした。しかし、あまりに要望が多いためか、最近では方針を変換する事業者が増え、多くの格安SIMで名義変更ができるようになってきています。
3-2 プラン変更とMNP転入は同時にできない
IIJmioでは、料金プランの手続きはWeb上で予約扱いとして申込みを行います。
変更予約は月末最終日の前日までしか受け付けてもらえないので忘れないようにしましょう。
また、各種変更手続きは1つしか予約することが出来ず、その予約も取り消すことが出来ません。なんだかちょっと不親切な感じですが、まぁ仕方がないのでしょう。
なにより不便に感じることは、料金プランの変更とSIMカードの追加の申込みが同時に出来ないことです。
よくあるパターンとして、ご主人がIIJmioで契約されており、そのご家族をIIJmioへMNPさせてファミリーシェアプランにまとめようとした時に、ご主人のプラン変更とご家族のMNP手続きが同時に出来ないのです。
すなわち、MNPされるご家族の更新可能月に余裕をもって手続きを行わないと、結果として間に合わないことがよく発生しているのです。これは不便ですね。
3-3 別々のプランに契約すると家族通話が適用されない
せっかく家族でIIJmioに切り替えたとしても、ファミリーシェアプランにまとめずに個別契約をしてしまうと、通話料のファミリー割引を受けることが出来ません。
すなわち、ファミリーシェアプランを選択せずに別のプランを選んだときでも、回線の名義を揃えておき同一IDで契約したほうが得になることが多いと言うことです。
ファミリーシェアプランを選択しないのであれば、あえて回線の名義を揃える必要はないのですが、ファミリー通話割引を受けたいのであれば「ひと手間」を惜しまないようにしましょう。
まとめ
IIJmioのファミリーシェアプランについて、詳しく見てきましたがいかがでしたか。
条件がピッタリと当てはまる人には良いのですが、特に月間12Gのデータ容量が余りそうなご家族にはメリットが少ない内容かもしれないので、じっくりと検討されたほうが良いと思われます。
IIJmioの料金プランは、ファミリーシェアプラン以外のプランでも2枚までSIMカードを利用することができるので、ぜひそちらも検討してみてください。きっと驚きの金額でスマホを利用できることでしょう。